ラーマ9世の逝去

タイ王国のラーマ9世(プミポン国王)が亡くなりました。
私は5年前にバンコクとアユタヤに旅行に行ったことがあるのですが、町の色々なところで、黄色の装飾に彩られた、ラーマ9世の写真を見かけたものでした。タイのことはほとんど知りませんでしたが、何となく、タイの人々は王様のことが大好きなんだな、ということだけは感じました。タイの通貨バーツの紙幣にも、若かりし頃のラーマ9世の肖像が使われていました。

あれから5年、今回のニュースを見て、国民たちの嘆き悲しむ姿に、彼らの王様に対する尊敬と愛情は私の想像以上であったことを知りました。
私にはパックというニックネームの仲の良いタイ人の女友達がいます。5年前にバンコクに行ったのも、パックちゃんに会うためでした。
ラーマ9世逝去の知らせの後、パックちゃんはfacebookのプロフィール写真を、自分の顔写真から真っ黒に変えてしまいました。喪に服しているという意味だと理解しました。ラーマ9世のことはほとんど知らないけれど、パックちゃんが悲しんでいるので、私も彼女にお悔やみのメッセージを送りました。すると彼女は、父親が死んでしまったような気持ちだ、と言いました。その言葉で、ラーマ9世の存在はタイの国民たちに、まるで父親のような安心感を与えていたのだと分かりました。
また、パックちゃんはまだ20代後半ですが、タイでは年配の人のみならず、若者たちも心から王様のことを慕っているのだなと知り、少々驚きました。

5年前、バンコクもアユタヤもとても穏やかで温かな空気が流れているように感じました。「微笑みの国」とも謳われるタイは、ラーマ9世が作り上げたものであったと言っても過言では無いのかもしれません。ラーマ9世の存命中にタイに行くことができて良かった、と思います。